企業と大学はどちらが良いか?

少し前に、画像の認識・理解シンポジウムという学会の特別企画で「企業と大学、両方を経験した研究者が語る真実!ほんとにオススメなのは・・」というセッションがあった。
MIRU2019特別企画「企業と大学、両方を経験した研究者が語る真実!ほんとにオススメなのは・・」

パネリストは企業と大学の両方を経験している人たちで、以下のような感じになっていた。(現職は学会ページにあるものなのであっているとは思うけれど、前職は間違っているかも)

  • 牛久 祥孝(東大 → オムロンサイニックエックス)
  • 山口 光太(東北大 → サイバーエージェント)
  • 松下 康之(Microsoft Research Asia → 阪大)
  • 牧 淳人(東芝 → KTH)
  • 前田 英作(NTT → 東京電機大)
  • 鷲見 和彦(三菱電機 → 青山学院大)
  • 村瀬 洋(NTT → 名大)
何度か転職されている方もいる。例えば、牛久さんはNTT → 東大 → オムロンサイニックエックスだったと思う。皆さん優秀な方ばかりなので、引く手数多の方々なところは留意したい。

体感では、ここ1‐2年で大学から企業へと移る研究者が増えているように感じる。最近だと、Acadexitとか言うらしい。観測できている範囲では、そろそろ准教授のポストが狙えるんじゃないかなという感じの助教の先生方が企業へと移っている印象がある。実際に、登壇されている牛久さんや山口さんは大学に残っていれば今頃は准教授になっていると思う。

このセッションでは、まず、各パネリストのポジショントークがあったけれど、基本的にはどの方も、「企業と大学、どちらが良いとは言えない」というようなことを仰っていた。どちらも良いところもあれば悪いところもあるというような感じ。まぁ、そうだろうなという感じだけれど、年代にもよるのかなという気がする。少なくともNTTの研究所は定年が早いこと(55歳?)もあり、その後、大学教授になる人が多いように思う。また、大学助教から企業研究者となった人と話していると、事務作業が多くなってきて研究時間の確保が難しくなってきた、という話をちらほら耳にする。結果、まだ、プレイヤーとして活動したい人達は、企業研究所にその場を求めているような印象がある。

どちらが良いかは分からないけれど、現状、パネリストの構成を見ても若手には企業の研究所の方がより魅力的に見えているように感じる。なので、今回のパネリストでも、企業から大学へ移った若手教員が一人くらいいた方がもう少しバランスが取れて良かったのかなと思った。

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